フォトリアルなオブジェクトの作り方

Emily Freund

2010年04月30日 00:06


■フォトリアルなオブジェクトの作り方■

まずは下の画像をご覧ください



これはセカンドライフ内のオブジェクトです。
ミクミクダンス部ではアニメ系のアバターばかり公開してきましたが、
リアルワークではアニメは勿論、工業系(特に自動車)の3D製作も得意としています。

と言うことで、今回はセカンドライフ内でフォトリアルなオブジェクトを作る方法を簡単に
説明してみたいと思います。


①オブジェクトの用意
ここではブレンダーをお使いの方なら全員ご存知のこの壷を使いたいと思います。
最初に以下の壷をSL用スカルプトにバッチベイク(BAKE)を行い、
インワールドにアップロードしておきます。同時にobjとしても保存しておきます。


②レンダラーにmental ray(Maya、3ds max、SOFTIMAGE|XSIに標準搭載されています)を使いたいので
Mayaで解説していきたいと思います。レイトレースできる3Dソフトであればどれも概念は同じです。
先ほどの壷のobjを読み込み、床とディレクショナルライトを設置していきます。



③各オブジェクトに新しいマテリアルを割り当てていきます。
ここでは全てのオブジェクトに「Dgs_mentalray」を割り当てます。



④マテリアルビュートを開きそれぞれの壷にshadhing>>Diffuseから希望の色に着色します。
床については大理石のテクスチャーを張ります。



⑤次に反射による写り込みを得られるよう、それぞれのオブジェクトを
ポリゴンからサブディビジョンに変換していきます。



⑥ディレクショナルライトにレイトレース シャドウ アトリビュートから
「レイトレース シャドウの使用」にチェックを入れます。
ライトの強度も好みの数値に変えておきます。



⑦これでレンダリングの準備は整いました。
実際のレンダリング結果を見てみましょう。



これをセカンドライフ内で再現していきます

⑧ライティング/シェーディング>>バッチベイク(mental ray)で全てのオブジェクトをBAKEしていきます。
この時、レンダー設定で精度プリセットを「ドラフト」にしておきましょう。
製作の精度ではフリーズすることがあります。



⑨ファイルアトリビュート>>ビューでバッチベイクされたテクスチャーを保存していきます。



これでオフラインの作業は全て終了です。
いよいよセカンドライフでの作業に取り掛かります。

⑩先ほど保存したテクスチャーをセカンドライフ内にアップロードします。
この時上面からの画像もアップロードしておけば作業が楽になります。



⑪各オブジェクトに先にアップロードしたテクスチャーを貼り、
位置と大きさを調整して完成です。




とても簡単な説明ではありますが、この手法はセカンドライフ内の製作において
非常に応用の利く手法なのであります。
様々なマテリアルの設定が可能ですので、応用の幅は広いと思います。
今回はMayaでの解説になりましたが、ソフトは違っても同じことができますよ。


ところで、何故いきなり解説とか???

上記のようにリアルなオブジェクトはソフトウェアの機能で簡単にできてしまいます。
SL内においてリアル系の作品の方が凄いと思ってる貴方?



実は「アニメキャラ」の再現はとても手間なんです!
必要なテクスチャーを全て手描きし、SLでは再現しにくい形状を目指さないといけません。
一見稚拙に見えるSLのアニメ系アバターは、実はとても手間がかかるのです。

実はこれが言いたかったw

今回の説明で作った(作ったとまでいえる代物ではなけどw)は
しばらくミクミクダンス部の撮影ステージに展示しておきます。
興味を持った方は見に来てくださいね。

■MMDダンスフロア

http://slurl.com/secondlife/Ginza/86/152/3003


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